手が入らないところなら当然周囲を壊さなければならない。もしもこれが部屋の真ん中にあったら、一時的にせよ肱んでいる人に出ていってもらわなければならなくなる。こうなるとちょっとした修理でも大工躯だ。このパイプ・シャフトが、外廊下に面したところを最上階から一階まで貫いていれば、住んでいる人にまったく迷惑をかけずに外廊下側から交換ができる。たとえ地震で亀裂が入っても簡噸に取り換えられるはずである。昔の公団住宅は、排水パイプを外壁に取り付けていた。のちの修理点検を考えるとあれがいちばんいいのだが、践間のマンションはそれでは見栄えが悪いということで建物の中を通すことになったのである。その後は公間のマンションもほとんどこれに倣ってきた。外廊下や水仙りの中にパイプシャフトがあれば、住んでいる人にそれほど迷惑もかからないだろうが、ときどき部屋の中や壁間に排水パイプが通っているマンションを見かけることがある。きっとこんなマンションを買われたお客さんは修理のときは大変だろうと、同情するしかない。トイレの排水音についてはよく苦情を受ける。